病が語る日本史
酒井シヅ著、講談社
★★★★☆
2002/09/02 掲載

かつては、疫病は政治も宗教も全てを動かしてしまう大きな存在だった。疫病が広がるのは、神々の怒りの現れであり、医師ではなく祈祷師が呼ばれたのは、何も日本に限ったことではない。病気に対する知識が増えるに従い、政治や宗教の世界から医学は切り離されてきた。古事記の世界から現代までの日本の動きを分かりやすく解説している。