「はんばげる」は嘔吐するのとは違う。 口から何か物が入るために吐きそうになるが、胃からは吐物は出てこないことをいう。 嘔吐してしまうと、「はんばげる」とは言わずに、「けす」と言う。 「けす」は、返すが短くなったものであろう。 これは、胃の具合が悪い時などに、吐き気がして嘔吐することを表す。 これに対して、「はんばげる」は、吐き気があって嘔吐するのではない。 お酒を飲み過ぎて気分が悪い時に、自分で指をのどに突っ込み、 「け」そうとしても、ただ「はんばげる」だけで、 「けす」ことができなかったことは、誰でも経験済みのことと思います。 吐き気があって嘔吐しそうになるが、出てこない場合は、「からつぎあげ」すると言う。 朝に歯磨きをすると吐き気がすると言う人がいるが、これは、歯ブラシや歯磨きがのどに入るために、 「からつぎあげ」するのであり、「けす」のではなく、「はんばげる」に近い。
ニュースレター
第31号より
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