医院でのこぼれ話
1週間前に心不全で受診した三上さん(仮名、83歳のおじいちゃん)は、 薬の効果があり、足のむくみもとれ、夜も眠れるようになりました。 体重は47kgと少なくなったのですが、元気な時がどれくらいだったか聞いてみました。
- 私
- 「三上さん、元気な時に体重はどれくらいでしたか?」
- 三上さん
- 「56キロ!」
- 私
- 「それは、いつ頃ですか?」
私は、心不全が悪くなる2,3ヶ月前のことを期待していたのですが、
- 三上さん
- 「戦争の時!」
- 私
- 「三上さん、63年前のことですか?」
- 三上さん
- 「6尺で56キロ。甲種合格だった!」
後ろにいた奥さんは、「6尺もないのに・・・・。この人、戦争のことになると話しが止まらなくなるんです。」と。
三上さんに向かって、「さあさあ、先生は忙しいんだから・・・・。」と連れて行ってしまいました。
結局、心不全が悪くなる前の体重は、分からずじまいでした。
ニュースレター
第48号より
第48号より