医療が病をつくる 免疫からの警鐘
安保 徹著、岩波書店
★★★☆☆
2002/04/22 掲載

胸腺外Tリンパ球の研究で著名な業績がある免疫学者。青森県出身であり、懐かしさを感じる口調での講演を聞いたことがある。アトピー性皮膚炎、胃潰瘍、腰痛に至るまで、その機序を自律神経系-内分泌系-免疫系の相互作用から説明し、多くの場合、誤った治療や薬剤の使用が病気の原因であったり病状を悪化させていると説く。非常に面白い理論であるが、ある程度の医学的知識がないと、理解は難しいだろう。