今年の夏は暑い夏でした。冷房が効いた医院の中で働いていても、いつもに比べて暑かったと思います。そうすると診療しながら水ものが欲しくなります。
私は診療中に自分で飲み物を注文することはないのですが、職員が気をきかせていろいろなものを持ってきてくれます。 飲み物だけでなく、時々、コーヒーにケーキなどということもあります。患者さんも差し入れをしてくれることがあり、中には、医院のマスコットであるぶたのケーキを持ってきてくれた患者さんもいました。
ある日、介助する看護師が使う台の上に、ある書き物を見つけました。何とそのメモには、『先生の飲み物はAM2杯までにしてください。お砂糖はなるべく入れないで!甘いジュースはなるべく与えないで!』と書かれていました!! 筆跡を見るとどうも井上真利子婦長からのメモでした。午前中は飲み物を2杯まではいいとして、甘いジュースはなるべく与えないで!というのは、まるでペットにエサをやるような状況です。
朝に外来診察が始まると、午後2時頃まで続きます。お昼が過ぎる頃に患者さんの中には、「お腹空いたでしょう」と心配してくれる人がいます。でも、私はこのペースに慣れていますので、空腹感が全くないのです。ペットのエサでエネルギーを補給しているからかも知れませんね。
私の体に気を使ってくれる婦長には感謝しなければいけないのでしょう。それに、私には全く教えることもなく、知らん顔してこの婦長命令を実行していた看護師たちにも感謝しなければなりません。お陰さまで、私の体重はほとんど変わることなくこの夏を過ごしました。
第84号より