北山善之君、大和創太君、井上真利子婦長。 いつものことですが、初日はこの笑顔が出ないんです・・・・。

恒例の行事になりましたが、今年も弘前四中2年生2人が4日間の職場体験をしました。2人とも将来は医師になりたいと希望しています。

沢田内科医院は入院患者さんがいますので、医院の中では、医療だけでなくどこにでもある日常の生活が営まれています。ですから、中学生が病院としてイメージしていたこと以上のことが行われています。今回は、患者さんが受診した時に医院で行われている手順に従って、受付、検査、診察、薬の準備、会計、それに病棟でのベッドメーキング、入院患者さんの回診、給食を除いてほぼすべてを経験してもらいました。

職場体験が主目的なのですが、医師になろうとする2人ですから体のことでこれまで知らない心臓の音を聴いて生きていることを確認したり、腕の動脈の拍動を触れながら血圧を測定して血の流れを体験したり、胃や大腸の中を内視鏡で見たり、医療機関でなければ体験できないことを経験してもらいました。中学生ですので、まずは人間の体に興味を持ち、それを知りたいと思ってくれれば、将来の職業に結びつくのではないかと思いました。

2人とも薬の種類の多さにびっくりしていました。薬局でたくさんの薬を見て自分なりに数えてみたようです。400種類もある薬は名前を覚えるだけでも大変そうですけど、どんな病気に使うのか、使う量はどれくらいか、他の薬と一緒に使えるのかなど、他にも覚えることがたくさんあります。でも、どんなに薬の種類が多くても必要があれば必ず覚えられますので、心配することはありません。中学校で勉強してもなかなか覚えられないのは、必要性を理解していないから覚えられないのであって、なぜ勉強しなければならないのかはっきりすれば内容はみんな覚えられるとも話しましたが、半信半疑で聞いていました。

看護師が仕事をしている時は、長時間にわたって立っていることにも驚いていました。これまでは、医師が座って患者さんを診察するというのが医療機関でのイメージだったようです。医師も座ってばかりいるのではないし、特に看護師は、ほとんど立ったままでずっと動き回っていましたので大変だと思ったようです。

学校では12時半頃には昼ごはんを食べるようですが、午前の外来が1時半から2時でなければ終わりませんでしたので、普段とペースが違ったようです。2人と話をする中で、仕事を選ぶ上での覚悟の話もしました。救急で受診した時や入院患者さんが急に悪くなった時は夜中でも起きてこなければならないこと、患者さんの診療のために食事の時間も不規則になること、これらは医師になる人は当然覚悟が必要です。レストランの調理師を選んだからには、みんなが遊びまわるゴールデンウイークや年末年始はみんなと一緒に休もうと思ってはいけないなど、それぞれの仕事を選ぶにはそれぞれに覚悟が必要なことを話しました。

今回も、時間が足りなくて私自身がかかわる機会が少な過ぎました。せっかくの触れ合う機会でしたが残念なことでした。