1月1日付で、弘前市医師会看護専門学校の学校長に就任しました。看護専門学校ではずっと前から講義をしていますが、医師会の担当理事として運営に直接関与するようになったのは5年くらい前です。今回は、前学校長の体調不良のために任期途中での交代となりました。
学生の実習施設との交渉、学生の募集、学期末の学生への訓示、放送大学との連携によるダブルスクール制度の導入など、実質的な運営に関わってきましたので、それほど大きな役割の変更はないと思っています。多分、決裁事項が増えるだけかも知れません。
日本の大学受験業界には、「2018年問題」というのがあります。高校卒業生の数は、平成になり下がり続けていますが、大学進学率も伸び続けていたため、大学進学者の数は増え続けていました。しかし、2018年以降の大学進学者数は18歳人口の減少とともに下がって行くと予想されています。これが「2018年問題」と呼ばれているものです。弘前市の今年の成人式の対象者は約1,800人ですが、中学校3年生は約1,500人です。明らかに減少しています。
弘前市では、弘大、弘前学院大学、医療福祉大学の3つの4年制大学で200人、国立病院附属看護専門学校で40人の看護師養成課程の募集があります。医師会看護専門学校准看護学科では80人の学生を募集します。医師会へ進学する高校生の基礎学力は高いわけではありません。弘前市内の高校卒業生が少なくなると、看護師になろうとする学生も少なくなります。この影響をもろに受けるのが私たちの医師会だと思っています。
学費が安いこと、働きながら看護師になれること、意欲のある学生は卒業の時点で放送大学も卒業できること、社会人経験者を受け入れること、など、特徴を持たせて多くの高校生に応募してもらおうと思っています。4年制大学卒業生が地元に就職するのは30%程度のようです。弘前市医師会看護専門学校の県内就職率は80~90%です。医師会が運営する看護専門学校ですので、基本的には地域医療に貢献する意思がある人を募集します。
学校長としての基本的な役割は、優秀な高校生に入学してもらうこと、そして、青森県内で働く看護師をたくさん供給することだと思っています。これを実現するために、可能な限りのことをして行きます。
第97号より