11月6日から8日までの3日間、私の母校の西目屋中学校から田澤萌ちゃんが職場体験に来ました。将来、薬剤師になりたいと希望している萌ちゃんですので、特に薬局での仕事を体験したいと申し出がありました。 ただ、薬の仕事だけでは職場体験としては不十分だと思いましたので、医院で行われている仕事を一通り体験してもらいました。
昼ご飯を食べながらインタビューを受けました。どうして医師になりたいと思ったのかという質問にはいつも迷います。 高校2年生で医師になろうと決めましたけど、理由は一つや二つではないので、中学生に理解してもらうことはむずかしい。分かりやすい理由は、後付けの理由になってしまいそうなのではっきり答えられないのです。
その中で、初めての質問があった。「仕事と家庭をどうやって両立させていますか?」と。これには参ってしまった。即座に、「両立できませんでした」と答えてしまった。 私は血液の病気や悪性腫瘍の患者さんを多く診てきたので、次の日曜日に子どもたちとどこかに遊びに行こうなどという約束がまったくできなかったのです。 患者さんが急に具合が悪くなって、約束を守ることができなかったので、約束ができなかったのです。家事もほとんどしてきませんでしたし。 「そんな状況で育った子どもたちも医師になったので、それなりに理解してくれたんだと思います」とも付け加えました。
第78号より