医院でのこぼれ話
その一
私の友人の父親が入院しました。比較的落ち着いてきましたので、気分転換に外出を勧めました。車でひと回りしてきた後にその友人が曰く。
- 友人
- 「オヤジ、うるさくてダメだ。」
- 私
- 「どうしたの。」
- 友人
- 「車を運転していれば、ウインカー出せ、ブレーキもっと早くかけろ、といちいち指示するんだ。わぁ(私は)、これでも来年定年だぁ~・・・・。」
その二
工藤さん(女性)は、お腹の具合が悪くて調べていました。80歳を越えていますが精肉店を経営していました。もちろん、仕入れから細かい帳簿までつけているのだそうです。2,3年前に県内の銀行を定年退職した息子さんが私の医院へ来て話した時のことです。息子さんは定年後は仕事をしていませんでした。お母さんが切り盛りしている店を手伝いたいと思っているようですが、工藤さんは、「まだ帳簿は任せられない」と、銀行を定年退職した息子さんに仕事をさせてくれないのだそうです。
親から見ると、子どもはいつまでも子どもなんですね。
ニュースレター
第54号より
第54号より