医師一人の開業医院では、待ち時間がどうしても長くなります。できるだけ待たせないようにしていますが、きちんと診療するためには時間がかかります。私ひとりでの診療には限界がありますので、私が診察する前に、看護婦が予め状況を伺い、アドバイスできることはその時点で行っています。これも待つ時間を短くするために行っていることです。

糖尿病、高脂血症、高血圧症などのいわゆる生活習慣病は、食事や運動などが適切になされていることが、薬剤による治療よりも重要です。特に糖尿病は患者さん本人が治療の主役ですので、家庭で治療を継続する動機づけが非常に大切になり、医師である私でなければならない場面はそれほど多くありません。このような生活習慣病の診療、特に食事療法や運動療法の場合には、その病気の知識を持った看護婦が役割を分担することができます。

昨年、「糖尿病療養指導士」制度がスタートしたことが分かりました。糖尿病学会などの3学会が認定する糖尿病専門看護婦の資格で、糖尿病の基礎的な知識、薬物治療、食事療法、運動療法などを、かなりの時間をかけて研修した後に試験に合格する必要があります。内容を見ますと、糖尿病を専門としない一般の医師よりも詳しい知識を要求されます。この資格試験にパスする知識と経験があれば、糖尿病の患者さんを適切に指導することができます。

看護婦全員がこの資格を取得すればいいのですが、受験資格が結構きびしいので、受験資格がある小田桐婦長が糖尿病に関して勉強を始め、専門的な指導ができるように研修会にも出席しています。すでに、かなり専門的な知識を身につけていますので、来年の今頃には「糖尿病療養指導士」の資格を取得したことを皆さんに報告できるでしょう(小田桐婦長には、大きなストレス!! 古くなった脳を鍛え直していますので、皆さん、応援してください!!!)。