弘前市医師会は、2年前に今村憲市先生が会長に就任すると、学術団体としての活動を重視するようになりました。その中で、医療従事者講演会という新しいシリーズが開始され、2年間で10回程度開催されました。
毎回100人以上の医師、看護師、検査技師など病院に勤務する医療従事者が参加しています。最近は170人の参加者があり、たくさんの人たちが勉強のために集まっています。
私の長男の直也は、弘大消化器血液内科に勤務しています。消化器が専門ですが、特に肝臓や胆のう膵臓を専門としています。大学に所属していると研究テーマを持ちますが、肝臓をテーマとして医学博士の論文を書きました。以前は、肝臓から十二指腸へ胆汁を送る胆管に石が貯まって黄疸になると、外科でお腹を開けて手術をしていましたが、現在では、内視鏡手術でお腹を開けずに対処できるようになりました。臨床では、このあたりのことを専門にしています。
10回目の講演会は肝炎を主題としてアートホテルで開かれました。講演会では、講演する人を紹介して司会をする座長という役割があります。弘前市医師会が主催する講演会だったこともあり、今回、直也が講演して私が座長をするということになってしまいました。
肝炎の専門家は大学にしかいませんので、今回の講演会では弘大消化器血液内科に講師をお願いし、遠藤哲先生と直也が講演することになったのです。
今村会長の話では、弘前市で親子で座長と演者という関係で講演会が行われたことは、これまでにはなかったことだということでした。親が子どものことを公式の場で紹介するというのは、ちょっと照れくさかったのですが、これも名誉なことだと思い役目を果たしました。
第106号より