月刊『弘前』

弘前市内のそば屋などに行くと『弘前』というタウン誌を目にすることがあります。 『弘前』には「医者さまのくりごと」という欄があるのですが、そこに平成23年5月号から10月号までエッセーを書きました。 編集者には何を書いてもいいと言われましたが、一応、題名にある「くりごと」の意味を調べてみました。 新明解国語辞典を引いてみると、「くりごと」は「繰り言」と漢字が当てられ、「愚痴などを飽きもせずに何度も繰り返し言うこと、 また、その愚痴」とありました。

ただ、愚痴だけを書き続けても読む人はうんざりでしょうから、それに近いことで飽きないことを6つ書くことにしました。 この欄は、私も時々読んでいましたが、改めて前にどんなことが書かれているかを見てみると、さすがに病気の記事が目につきました。 そこで、私はいつもの癖で、みんなが書いてる病気のことは書かないことにしました。

例によって締め切りギリギリに原稿を書き上げてメールで編集部へ送りました。内容はニュースレターで触れたことが多くなってしまいました。 でも、これらは自分の頭の中にずっとあるテーマですから、重要なことばかりだと思っています。

字数が少ないために誤解を与えないように、ニュースレターを書く時以上に気を使いました。 ニュースレターの記事を書く時は、それなりの解説を交えることができますが、今回の「医者さまのくりごと」はそんな余裕はありません。 それに、ニュースレターを読んでくれている人たちは、それなりに私の背景を知っていますが、月刊『弘前』の読者は私のことは知りません。 ということで、短い言葉で表現するトレーニングにもなりました。

この連載中に、私の長男(直也)も7月号と8月号に、「3.11後の世界」、「あの日あの時」という題で 東日本大震災に関連したエッセーを書いていました。

月刊『弘前』に連載したエッセーの題名
 5月号:「先生にすべておまかせします」
 6月号:「医師の数を増やすしかない」
 7月号:「健康情報はよく考えて判断」
 8月号:「勤務医と開業医の違い」
 9月号:「職場は楽しく」
 10月号:「医療は信頼で成り立つ」