卒業式を終え少し落ち着いた頃、弘前市医師会看護専門学校看護学科の卒業生が祝賀会に参加してくれたことのお礼に医院に来てくれます。今年は、3月8日に来てくれました。私は、看護学科の学生には、生命倫理、統計学、血液免疫の講義をしています。看護師国家試験は2月17日でしたが、国家試験前1ヶ月間に補講も行いました。
最終学年である3年生は、数人のグループを作って勉強し合っています。個人で勉強するよりも、集団で勉強した方が効率的です。分からない学生は教えてもらい、知っている学生は教えることで知識を整理することができます。
看護師国家試験のために90分の補講を12回行いました。他に12月の土曜日の午後には模擬試験の解説を2回行いました。これらは例年通りのやり方なのですが、今年はスマホを使って質問を受け付けました。さすがに若い人たちですから全員スマホを持っています。そこでクラス全体でラインに登録し、その中で質問を受け付け、それに対して解説するというものです。計算式の解説や図や写真が必要な場合でも、ラインに写真をアップすることでできました。
小学生や中学生にスマホを持たせるとか持たせないという議論がありますが、世の中の流れとして便利なものはどんどん使うべきだと思っています。もちろんその使い方が問題なのは分かっていますが、単純に禁止すべきではないということです。今回のような使い方もあるのですから。
通常の講義だけでなく、看護師国家試験のためにみんなで勉強してきました。結果として、看護学科3年の学生の名前はみんな覚えてしまいます。卒業式では、名前も知らない卒業生に儀式として卒業証書を渡すのではなく、本人をちゃんと知っていますので、学校長としては幸せな瞬間でした。
弘前市医師会看護専門学校のアドミッションポリシーの一番目に地域医療に貢献することを謳っていますが、卒業後は9割が県内の病院に就職します。今回訪ねてくれた5人は、弘大附属病院、青森市民病院、愛成会病院、医師会健診センターで働くことになっています。帰りに医院の待合室で写真を撮りました。国家試験が終わって、さっぱりした顔をしていますね。
第110号より