平成14年3月から法律が変わり、看護婦は看護師となりました。同じように、保健婦は保健師、助産婦は助産師となりました。NHKのアナウンサーは早速、保健師という言葉を使っていましたが、出てくる保健師は「こんにちは~ぁ。町の保健婦で~す」と言って、訪問先の家へ入って行きました。
弁護士は弁護師とは書きません。弁護師と書いたら、「弁護士は詐欺師やペテン師と違う!」と怒られたという話があります。助産婦に男を認めるかという議論もありますが、大部分の職業は性で決まる時代ではなくなりました。保母さんも、「保育士」が正しい呼び名だそうですが、保育所では、今も「保母さん」が使われているようです。
婦長という呼び名も今後どうなるか分かりません。「婦長」という柔らかい呼び名が「師長」となれば、なんか自衛隊の階級を連想してしまいます。 これまで、看護婦に対して、男の場合は「看護士」と呼ばれ、その長は「看護長」と呼ばれている場合が多いようです。「婦長」というのは、看護婦の資格ではなく、その職に対する名称ですので、病院によって呼び名が違っても差し支えありません。大学病院で一番偉い看護婦は「看護部長」です。
どのような呼び名が一般的に使われるようになるかは分かりませんが、私たちの医院では「看護師さ~ん」や「師長さ~ん」ではなく、これまで通り、「看護婦さ~ん」と「婦長さ~ん」で行きます。大きな名札を胸につけていますので、できればそれぞれの名前で呼んでいただければもっと張り切ると思います。
第8号より