美しいままで
ネーダーコールン靖子著、祥伝社
★★★★★
2001/10/29 掲載
著者は97年9月17日にアムステルダムの自宅で安楽死を遂げた。甲状腺がんのために安楽死を選んだ著者の心の揺れを記した日記である。日本では認められていない安楽死を選んだ人の貴重な記録である。特に死の前に「あと10分で逝きます 本当にありがとう」と書いた文字は衝撃的だ。「ポジティブに生きる」という言葉が頻繁に出てくることが示すように、安楽死あるいは尊厳死を考えるということは、どのように生きるかに通じていることがよく分かります。