日本の平均寿命は男性が80.8歳、女性が87.0歳です。男性では滋賀県(81.8歳)が最も長く、長野県(81.8歳)、京都府(81.4歳)が続き、女性では長野県(87.7歳)が最も長く、岡山県(87.7歳)、島根県(87.6歳)の順です。青森県は、男性が78.7歳、女性が85.9歳でともに全国の最下位でした。全国平均との差は男性が1.9年、女性が1.1年でした。
平成28年の「健康寿命」が公表されました。男性が72.1歳、女性が74.8歳でした。「健康上の問題がなく、日常生活が制限されることなく送れる期間」が「健康寿命」です。青森県は男性が71.6歳、女性が75.1歳でした。全国平均と比べると、男性が0.5歳下回って34位、女性が0.3歳上回って20位でした。平均寿命では全国最下位ですが、健康寿命は健闘していますね。
さて、平均寿命は全国最下位で、健康寿命は全国平均程度ですが、これをどう解釈したらいいのでしょうか。看護師国家試験対策では、平均寿命と健康寿命の差は、男性9年、女性12年と記憶します。今回の結果で計算してみると、男性が8.7年、女性が12.2年でした。これまでとほぼ同じであることが分かります。青森県は、この差が、男性7.1年、女性10.8年でした。極論すると、青森県人は介護を受けながら生きる期間が短いということです。
理想的な死に方はPPKと言われています。ピンピンと健康に生きて、コロリと死ぬという意味です。健康寿命がピンピンで平均寿命がコロリとすると、ピンピンとコロリの差は、他の人の世話を受けながら生きるという期間のことです。短い方が家族に迷惑をかける期間が短いということですから、青森県は理想に近いということですね。
平均寿命は、実際に亡くなった人の年齢の合計から求めた数値ではありません。健康寿命も、限られた人数を対象にした健康状態を指標にしているようですので、不安定な要素を多分に含んでいます。私の「平均健康余命」も残り少ないようですので、一日一日を大切にして生きて行きたいと思っています。
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第104号より