午後の診察時間は2時から6時までですが、来年4月から午後3時から6時までにします。 最大の理由は、カルテ整理と保険の証明書などの事務的な仕事の時間を確保することです。
平成7年に開業した時は、月曜日から金曜日まではすべて午後も診察していましたが、1年後から水曜日午後を休診にしました。 自分の医院の診療時間と歯科医院の診療時間がほとんど同じですので、自分の歯が悪くなった時に、治療のために受診する時間がないことに気付いたためでした。
よく患者さんから、「先生は、風邪を引かないんですか?」と聞かれることがあります。 もちろん、私も風邪を引いたり、お腹をこわして、1週間くらい食事が十分摂れないことがあります。 ウイルスを持った患者さんの中で仕事をしている訳ですから当然です。 年に1日は、「ほとんどの患者さんは私よりも元気だなぁ・・・・」と思いながら診察しています。 こんな時は、水曜日の午後に1回休みがあると、ちょうどいいタイミングで休養が取れるため、何とか乗り切ることができます。
世の中が複雑になると、手続きが複雑になってきます。 ほぼ100%が保険診療ですので、お金を受け取るためには、書類を作成して手続きをしなければなりません。 健康保険以外でも、たくさんの手続きが必要です。介護保険の書類もあります。 入院した後に保険会社へ提出する証明書の作成もあります。 このような事務的仕事は年々多くなっています。 これは私たちの通常の仕事ですので、商売が繁盛していることで喜ばしいことです。 しかし、日中は通常の診療を優先的にしていますので、事務的な書類の作成は診療が終わった後や休日に行っています。
もう一つ、最近時間が足りなくなった原因は、1年半ほど前から行っているカルテの見直しです。 先月で、開業してから9年が過ぎました。 長く通院していただいている患者さんのカルテは、分厚くなってきました。 これを診察した時に見ているだけでは、重大な見落としが多くなる可能性が出てきました。 そこで、「病歴要約」と称して、それまでの経過をまとめる作業を始めました。 これを始めてから、必要な検査が行われていなかったり、不必要だと思われる薬を続けていたりすることに気付きました。
実際に整理してみると結構時間がかかるもので、これまでの1年半で450人分の病歴要約しか作れませんでした。 風邪などの急性期の患者さんを含め、先月1ヶ月に受診した患者さんは約1,620人でしたので、カルテが厚い方から1,000人分の病歴要約を作ることを目標としています。 これで、高血圧症、慢性肝炎、糖尿病などの長期にわたり治療が必要な、いわゆる慢性疾患の患者さんの大部分をチェックできるのではないかと考えています。
通院期間が長くなった患者さんと、入院治療した患者さんの病歴要約をその都度作成し、その病歴要約を1,2年に1回整理することで、見落としをできるだけ少なくしようと思っています。 また、病歴要約は、皆さんが他の病院を受診する時に役に立つと思っています。 日本医師会では、「かかりつけ医」と言っていますが、「家庭医」としての私の役割も果たせるのではないかと、一石二鳥を狙っています。
病歴要約が1,000人になった段階で、その活用方法を改めてお知らせいたします。 あと1年くらいかかるかなぁ・・・・。
ということで、診療内容を充実させるためには、むしろ診療時間を短くして、日中にまとまった時間を確保することが必要だと判断しました。 平成17年4月1日から実施します。
私は7時に起きます(正しくは、起こされます。かつては、かわいい娘が起こしてくれたものですが、今はいなくなりました。ちょっと横道にそれますが、世の奥さま方、旦那さんの行動を変えるためには、娘を有効に使いましょう)。朝8時に出勤して書類やメールのチェックなどを行い、8時半から9時まで入院している患者さんの診察を行います。外来患者さんの診察は9時から始めますが、胃内視鏡検査なども平行して行っていますので、通常は午後1時頃までかかります。風邪の患者さんが多くなる冬の間は2時近くまでかかることが少なくありません。2時から午後の診察を始め、夕方は6時から6時半頃に終わります。
入院患者さんについては8時半に夜の状態を看護婦から報告してもらいます。9時まで全員の診察を行い、その結果に基づいて治療方針を決めます。検査結果も分かりますので、昼前に看護婦が再び患者さんの状況を報告に来ます。午後の診察の合間に、その後の状況をもう一度看護婦が報告に来ます。外来が終わった後、具合が悪い患者さんがいると、病棟へ顔を出します。その後、書類を書いたり、カルテを整理しますが、会合があったり、自分の方が体力がない場合には、早めに帰ります。自宅に着くのは7時から8時の間です。
何時に寝るかって?12時半から1時の間です。12時前はベッドに入っても眠れません。その前にテレビを見ながらソファーでうとうとすることもありますが、目が覚めると元気になってしまいます。
第24号より