はしかは、昔から必ず1回はかかるのものと言われ、子どもが何か悪いことをしでかした時も、通過儀礼のように、『はしかにかかるようなもので』などという言い回しもあります。ただ、はしかは、脳炎を起こして亡くなる場合があり、決して油断してはいけない病気です。年間20人位は亡くなっているようです。
わが国では1歳にならなければ、はしかの予防接種を行うことができません。しかし、現実には1歳になる前にはしかにかかる子どもはたくさんいます。亡くなる子どももいますので、1歳になったら最優先ではしかの予防接種を受けさせて下さい。先日、桔梗野集会所でのBCGの予防接種の時に母子手帳で確認したところ、1歳以上の子どもで1割ほどははしかの予防接種を受けていませんでした。
風疹は子どもがかかった時は問題がありません。しかし、妊娠中のお母さんがかかると、白内障、難聴などを持った、先天性風疹症候群といわれる子どもが生まれる場合があります。かつては、風疹の予防接種は、先天性風疹症候群を予防することに目的に女子だけに行っていました。
しかし、風疹自体の流行をなくする目的で、男子を含めて全員に予防接種をする方法に変わりました。その制度が変更された時の不備のためなのでしょうか、昭和54年4月から昭和62年10月までに生まれた子供たちで風疹の予防接種を受けていいない人がかなりの数に上ることが分かっています。弘前市は少ない方ですが、それでも約3割の子供たちが受けていないようです。
9月末までは無料で予防接種を受けることが出来ます。それ以後は有料になりますが、当てはまる子供たちには予防接種を受けさせるようにして下さい。昭和54年4月から62年10月まで生まれた人です。
今年の冬は、SARSが再び問題となるかもしれません。インフルエンザと区別することが難しいので、インフルエンザにかからないように、ワクチンを接種しましょう。昨年は400人以上の方にワクチンを接種しました。2年前のようにワクチンが足りなくなることはないと思いますので、今年はぜひインフルエンザワクチンを接種することを勧めます。
第17号より