よく、『このボールペン、書がさね』と言います。私は字も知ってるし、書けるんだけど、ボールペンのインクが 出ないから書けない、という 意味です。つまり、悪いのは 私ではなく、ボールペンだと いう意味を含んでいます。

津軽弁ってほんとに奥が深いですね。

そう言えば、この前、弘前市民会館で夏川りみのコンサートがありました。「あなた」と「わたし」を表す「な」と「わ」は、津軽だけでなく沖縄でも使われているのだそうです。夏川りみが歌う「涙(なだ)そうそう」を聴いていた時に、私は古い記憶を思い起こしていました。私の祖母(あば)が、涙のことを「なだ」と言っていたことを。 「涙(なだ)そうそう」とは、沖縄の方言で「涙がとめどなく流れる、涙ポロポロ」の意味だそうですが、涙(なだ)も沖縄と津軽で共通に使われていたのです。私の記憶では、津軽弁の「なだ」は「なんだ」と、間にちょっと「ん」が入っていました。