医院でのこぼれ話
先日の夜、書類を書き終わって帰ろうとしたら急患が来ました。急にめまいがしてきたので、通院しているご主人に付き添われて来たとのことでした。手足の麻痺もなく、めまいがすると言いながらも笑顔で受け答えできました。
大きな病気ではないことが確認できましたので、工藤さん(75歳女性)の大きなお腹を見ながら、
- 私
- 「りっぱなお腹ですねぇ。」
- 工藤さん
- 「はい、この前、テレビでやっていたので、やせるために『塩もみ』をしているんです。」
- 私
- 「塩もみをしてやせてこれくらいの大きさですか・・・・。塩がもったいないので、そんなの止めた方がいいと思うよ。」
- 工藤さん
- 「先生、塩もみがめまいの原因でしょうか?」
工藤さんは、やせるために塩もみを始めたのですが、それが原因でめまいが起こったと思っているらしかった。
- 私
- 「違います!」
- 工藤さん
- 「塩もみを続けてもいいかと思って・・・・。」
- 私
- 「塩もみでやせたらみんなスマートになりますよ。もしやせたら教えて下さい!」
と言ったら、介助していた尾野さんが間髪を入れずに、
- 尾野さん
- 「私に!!」
尾野真紀さんは、採用した時はすらりとしていましたが、今では写真のように立派になってしまいました。 来年2月の看護師国家試験に向けて勉強を続けていますが、背中のリュック、両手のかばん、この中は全部参考書なんです。いつもこの姿で通勤しています。 仕事を終えて帰る時に玄関で一緒になってしまい、つい、持っていたカメラで撮ってしまいました。
男の子2児の母でもある尾野さんは、家へ帰ると落ち着いて勉強できないのでしょう、休診の午後は1人で内視鏡検査室で勉強している姿を時々見かけます。 きっと、仕事と勉強で忙しく、やせる暇もないのでしょう。塩もみが効くといいのですが・・・・。
ニュースレター
第60号より
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