木を読む 江戸木挽き、感嘆の技
林 以一語り、小学館文庫
★★★★☆
2002/02/25 掲載
鋸で木を切った時のくずを“おがくず”というが、これは津軽弁かと思っていた。大鋸(おが)くずが標準語だということをこの本で確認できた。大鋸一丁を操る「木挽き」は、木の性質を的確に読み、木としての機能と建築美を考え、大木からより多くの建材を引き出す技を持っている。木そのもの、また、木を切るということにもこんなに秘密が隠されているとは驚きだ。私も古くなってきたためか、木造建築や木そのものが気になってきた。