医院でのこぼれ話
最近やせてきたという齋藤さん(67 歳、女性)との外来での会話
- 齋藤さん
- 「先生、最近、やせてきたんです。いくら食べても太らないんです。」
- 私
- 「齋藤さん、『太っていいのは、相撲とぶた』って決まってるの!」
- 齋藤さん
- 「やせてくるので、どこか悪いのかと思って・・・」
- 私
- 「齋藤さん、健診も受けてるし、どこも病気がないんだから大丈夫だよ。太ってくればなる病気はどんなのがある?」
- 齋藤さん
- 「糖尿病、コレステロール、血圧、痛風、・・・・・・」
- 私
- 「そうだよね。それじゃ、やせてなる病気はどんなのがある?」
- 齋藤さん
- 「・・・・・・・・。」
- 私
- 「でしょう!病気でやせることはあるけど、やせて病気になるのはないよね!」
- 齋藤さん
- 「そうしてみればそうですね!」
- 私
- 「長生きして市から表彰される人の写真見てる?みんな、やせて小さくなってるおばあちゃんだよね。でっぷりした男の人は途中で脱落してしまうんだよ!」
- 齋藤さん
- 「そうですよね!先生の話を聞いて、何だか安心しました!」
- 私
- 「ただ、やせて困ることがひとつだけあるみたいだよ。知ってる?」
- 齋藤さん
- 「・・・・・・・・。」
- 私
- 「話によると、温泉ではでっぷりしてる人が幅をきかせて、やせてる人は体を隠して隅っこにいるみたいだよ!せいぜい、こんなもんだよ!」
- 齋藤さん
- 「私もやせてるから温泉に入れないんです!」
- 私
- 「そんなこと考えないで、堂々と入ればいいんだよ!」
ニュースレター
第82号より
第82号より