放送大学は通信制の大学ですので、テレビBSでの放送枠を持っています。その中で、「大学の窓」という広報番組があり、放送大学の活動だけでなく、在学生や卒業生の活動を紹介しています。
「大学の窓」の中に、放送大学を卒業して社会で活躍している人を紹介する「キラリ!放送大学」という番組があります。この番組は、BSで放送した後も、放送大学のホームページの動画で見ることができます。昨年から始まったようで、これまで4人の卒業生が紹介されていました。
今回、5人目として、沢田内科医院の小堀未希さんが選ばれました。小堀さんは看護専門学校から放送大学に編入学して2年半後に卒業しました。その後、糖尿病をテーマとして提出した論文が認められ、大学評価・学位授与機構から看護学士を授与されました。現在は、母校である看護専門学校で非常勤講師として学生の講義を担当しています。1コマ90分の講義を、准看護学科で12回、看護学科で10回、年間合計22回行っています。
放送大学を卒業しただけでなく、看護学士を授与され、開業医に勤務しながら看護学校で非常勤講師をしている看護師はほとんどいないようです。そこで、放送大学から提案があり、「キラリ!放送大学」という番組で全国に向けて放送することになりました。また、小堀さんの活躍だけでなく、昨年から始まった弘前市医師会看護専門学校と放送大学の連携によるダブルスクールの状況も放送されます。
番組制作のため、5月2日に打ち合わせが行われました。大体の流れが説明され、当日は学位記やアルバムなど私的なものも準備することになりました。5月13日午後は看護専門学校でいろいろな場面を撮影しました。特に、午後2時40分から4時10分までは、准看護学科での小堀さんの講義風景が撮影されました。ダブルスクールに在学する2人の学生がインタビューを受けました。その後、日中は准看護師として仕事をし、夜間に勉強する看護学科学生の登校の様子と講義風景が撮影されました。
当日の講義内容は、小堀さんが得意とする糖尿病にして臨みました。実は、このクラスは2回目の講義でしたが、1週間前に「アダルト女子会」と称する社会人入学の学生たち7人と会食する機会があり、これに小堀さんも参加して懇親を深めていましたので、講義はスムーズに進んだようです。
14日は、沢田内科医院での撮影でした。小堀さんの外来での仕事を撮影し、ついでに私の診療風景も撮影しました。その後、小堀さんは約1時間のインタビューを受けました。子どもの頃から現在までを物語風に構成するらしく、小中学校時代のアルバムや写真、学位記などを撮影していました。診療が終わった午後1時から私もインタビューを受けました。
かなり長時間の撮影でしたが、番組はたった15分です。基本的に小堀未希さんの活躍を主題にした番組のようですが、どのような内容になるのか楽しみです。
平成27年4月、弘前市医師会看護専門学校は放送大学と連携して、看護専門学校を卒業すると同時に放送大学も卒業するというダブルスクール制度を導入しました。沢田内科医院で働く看護学科1年生の今夕葵さんと2年生の木村友美さんは、ダブルスクールの学生です。木村友美さんは、番組のためにインタビューを受けました。インタビュー前にちょっと会いに行ったのですが、かなり緊張していました。インタビュー後にどんなことを聞かれたか聞いてみましたが、「頭が真っ白で何も残ってません!」とのことでした。
西谷鮎子さんは、昨年、糖尿病療養指導士に認定され糖尿病患者さんの指導に当たっています。同時に超音波検査のトレーニングも続けています。2児のお母さんですが、10月から放送大学に編入学して勉強したいと話がありました。西谷さんは短大で保育科を卒業していますので、放送大学には短大卒としても編入できるのですが、今は看護師ですので、看護専門学校卒業で編入学することにしました。こうすると、将来、看護学士の取得も可能になり、さまざまな可能性につながるからです。
5月13日、看護専門学校の取材を終えた夜に、放送大学のスタッフ3人と会食をしました。 わざわざ千葉からいらして下さいましたのでその歓迎と、翌日のインタビューがスムーズに行くようにするためです。私と小堀さん、看護専門学校の工藤文子先生、放送大学青森学習センターの西澤勝則さんの合計7人です。話が盛り上がり、遅くなりましたが、翌日は打ち解けた状態となり、撮影もインタビューもスムーズに進みました。
第93号より